人は何を求めるか⑮ 「天の御国が近づいた」 マタイ10:1-10 

人は何を求めるか⑮

「天の御国が近づいた」

マタイ10:1-10

 今日私たちが直面する様々な状況に対して、イエス様はどうされたのかを通して、私たちはどう生きたら良いのかを学んできました。

マタイは“イエスは、すべての町や村を巡って、会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、あらゆる病気、あらゆるわずらい癒された”(V.35)と記しましたが、10章になるとイエス様は今までご自身でなされていた御業を、召した12弟子に権威を授けられ派遣されました。ここからイエス様の宣教から、弟子たちも宣教を担う者とされて行くのです。

1.選ばれた12使徒

何故、イエス様は12人の弟子を呼ばれたのでしょうか。明らかに旧約の12部族の回復を表わしています。イスラエルの家の失われた羊たちの所(使徒13:46)に行きなさいと言われていることからも明らかです。神様は、旧約で約束されたことを忠実に実現される方です。現代の私たちへの約束も、主は必ず応え、成し遂げられる方であることを信じることができますし、そう信じるべきです。

選ばれた12使徒は、文字通り“使命を与えられて遣わされた者”、特別に召された人たちです。メンバー構成は、漁師たち、取税人、熱心党員たちでした。何故このような人々を選ばれたのでしょうか。人間的な基準からは考えられない人選です。取税人と熱心党員は正反対の人たちです!ここにイエス様の使命の意味が隠されています。神は、あらゆる人々が用いられる可能性があり、様々な立場の人々を救おうとされているのです。

2.天の御国が近づいた

12使徒に命じられたメッセージは、政治経済の問題や課題ではなく、「天の御国が近づいたから、悔い改めなさい」と宣べ伝えることでした。この意味することは、天の御国が来ることが最終的な解決であるのです。人間の支配や力によって支配されているようにしか見えない現状であっても、神は必ずご支配される方であり、その最終的な解決が御国の到来なのです。「御国」とは、神ご自身がご支配されることです。愛なる方、義なる方、真実な方が支配される国が“神の国”であり、“天の御国”なのです。教会は、天の御国の前味として、遣わされて、建て上げられるのです。

3.新しい時代の幕開け

ここに教会のDNAが明らかにされています。教会は常に派遣され続けるのです。イエス様がなされた御業を宣べ伝える使命があるのです。教会が語ることを止めたなら、それはもはや教会ではないのです。教会は、主イエス様がなされた十字架の御業を宣べ伝える使命を委ねられているのです。

CBファミリーフェスタで語られたメッセージに5千人の給食の箇所(マルコ6:32-44)がありました。イエス様は“あなたがたで人々に食べ物を与えなさい”と命じられました。弟子たちは、今まですべてをイエス様に頼っていましたが、この時は、イエス様はが“あなたがたでこの必要に応えなさい”と命じられました。新しい時代の幕開けです。私たちの教会も、新しい幕開けを迎えているのでしょう。どう主が導き、応えてくださるのかを経験する時ではないでしょうか。是非とも、この機会に私たちの教会が、兄弟姉妹が共に、主を信じ、主に聴き、主の解決を信じて、共に歩むことを味わってほしいと願います。主が真実な方であること、主が最善をなさる方であることを信じる群れであることが神の御心が現されるのです。どの様に主が導いてくださるか期待していましょう。