「主に喜ばれ、実を結ぶ教会に」 コロサイ 1:6-14

年末感謝礼拝

 「主に喜ばれ、実を結ぶ教会に」

コロサイ1:6-14

2018年度年次総会(4月22日)で、主題「主に喜ばれ、実を結ぶ教会」のメッセージをしました。教会はいつも、教会が置かれている時代や状況がどうなのかを理解していなければ、存在意義を見失います。私たちは、神の御旨に従う者です。正しいこと、主に喜ばれることを生きるように召されています。私たちの国がどこに向かっているのでしょうか。今年は明治になって150年でし vhの1年を振り返って今の日本はどうでしょうか。あるものを無いと言い、公文書を書き換えても有耶無耶にしています。全体主義的な風潮が出てきている時代に生きる教会として、私たちにどんな役割があるでしょうか。一年を締めくくりにあたりもう一度今年度のみことばを振り返ります。

1.日本の現状を知る

今の私たちの国はどこに向かっているでしょうか。敗戦後、60年、70年安保闘争、学生運動などがありましたが、高度経済を成し遂げ世界の注目となりました。その頃、神社庁と新興宗教を中心とした「日本を守る会」(1974年発足)と旧日本軍関係者により「日本を守る会国民会議」(1981年発足)が合流して、民間団体「日本会議」が1997.5に発足したのです。その主張は「私たちは、美しい日本の再建と誇りある国づくりのために、政策提言と国民運動を推進する」です。今までの流れを見ると目指す方向は明らかです。1985年、中曽根総理大臣が靖国神社を公式参拝、教育現場での日の丸・君が代励行(1999.8.13)、教育基本法改正(2006.12)、特定秘密法案(2013.12.6)、集団的自衛権(2015.9.19)、共謀罪法案(2017.6.15)が次々と可決されてきました。そして、憲法改正の議論が出ているのです。その流れの中で、森友問題なのです。森友学園の正式名は、「瑞穂の國記念小學院」で、日本で初めてで唯一の神道の小学校です。この学園が経営する塚本幼稚園(大阪市)は、毎朝の朝礼で教育勅語を朗唱し、五箇条の御誓文を暗唱させ、君が代を斉唱し、年長組は伊勢神宮参拝・宿泊をするとの教育方針です。敗戦後も変わらない勢力が、背後から支えているのです。森友学園の問題は、突然出て来たのではないことが分かります。今日、私たちはこのような時代に生かされています。

2. 教会の存在する意味

今年度のコロサイへの手紙には「神は、私たちを暗やみの圧制か救い出して、愛する御子 のご支配の中に移してくださいました」(V.13)、「空しいだましごとの哲学、人の言い伝え、この世 の幼稚な教え」(2:8)を脱ぎ捨てて、新しい人を着て生きるように招いています。

当時、民族主義、律法主義や禁欲主義の支配の社会でしたが、教会は民族や身分の違い を超えて、神との和解を受け、新しい神の民として生きることが神のご計画であるとし、その通り 生きたのです。その生き方の土台は、神との和解にあり、主イエス様の十字架によるのです。こ の福音に信じることが不可欠です。民族同士の和解は、教会が神の共同体として生きることによって新しい時代が来ていることを示しているのです。

パウロは、コロサイにある教会に3つの祈りをしています。霊的な知恵と理解力によって真の知識に満たされる主に喜ばれ、実を結び、神を知る知識が増し加えられる。③父なる神に喜びをもって感謝をささげられるようにです。私たちは、そのために暗やみの圧制から救い出され、御子の支配の中に移されたのです。神の御心は、時代や地域が違っても決して変わりません。教会が、主に喜ばれ、実を結ぶことが必要なのです。教会が置かれた地域で、神の家族として生き、弱い人々と共に生きる共同体となることなのです。民族主義的な生き方は、必ず対立し続きません。教会は、この水戸の地にあって、いのちは神によって与えられたものとし時代や民族を超え、神の家族としてどう生きるべきでしょうか、今求められています。