導かれる神㉑ 「建て上げられる地域教会」使徒の働き20:1‐16

パウロの第3次伝道旅行の軌跡は、建てられた教会を更に建て上げ、強める働きでした。エペソの町では、大きな騒動に遭遇しましたが、危機的な状況を回避されました。その後、エペソ教会の弟子たちを集めて励まし、ギリシャに向かいました。その目的は何であったのでしょうか。パウロにとって様々な困難やいのちの危険にさらされてもなお、訪問しようとする思いを知ることは、私たちの人生への語り掛けでもあります。

迫害や困難、いのちの危険にさえ遭遇しながらも、弟子たちを励まし続けるのは何故なのかを知ることは、私たちの生きる意味と目的を明確にし、確かな人生へと私たちを導きます。パウロの生き方を通して、私たちの地上の生涯の在り方を考えましょう。

1.明確な理由

パウロが、ギリシャに向かう途中や到着して留まった3カ月には明確な目的がありました。途中で、兄弟たちに勧めをしたり、励ましたのは建てられた教会をしっかりと建て上げるためでした。しっかりと建て上げるとは、困難や迫害の中にあっても堅く立ち、福音を宣べ伝えるためなのです。パウロは、今までにも様々な試練や困難、いのちをねらわれたこともありました(Ⅱコリント11:23-27)が、決して止めようとしなかったのです。

何故、そこまでする必要があるのでしょうか。それは、神の御心を行うためです。神の御心は、キリストの十字架によって新しくされた人々によって、神の家族としての教会が建て上げられ、人々が来るべき神の国に備えるように伝えるためです。教会は、決して個人の救いがゴールでは、神の家族として地域で生きるためなのです。

2.同行していた人々

注目したい事は、パウロと同行していた人が何人いたでしょうか。ベレヤ人ソバテロ、テサロニケ人アリスタルコとセクンド、デルベ人ガイオとテモテ、アジヤ人テキコとトロピモの7名、ともう一人ルカがいました。様々な民族でもありました。しっかりとした教会を建て上げためには、多くの様々な人材が必要だったのです。教会が建て上げられるということはすごいことです。

教会とは、主イエスが完成された十字架による救いの道を伝え、信じた者たちが一つとされて神の家族として生きることなのです。異なった民族が一つとされ、力を合わせ、互いに担い合う姿は麗しいものです。その麗しい共同体の土台こそが、主の十字架なのです。主の十字架こそが、民族の隔ての壁を打ち砕き一致させるものです。

3.ユテコ出来事を記した意味

ルカは、何故ユテコの出来事を記録したのでしょうか。当時の人々は普通日没には就寝していたと思われます。灯をともしてまでも、明け方になるまでもしなければならなかった事は何だったでしょうか。しかもユテコの落下事件まで引き起こすまでの必要は何だったでしょうか。私たちはそこまでの必要を感じることがあるでしょうか。限られた時間内にどうしても必要なこと、パウロの働きにとって無くてはならないこととは福音宣教と教会の建て上げなのです。夜通し、しかも事故があっても継続するほどの熱き思いが伝わってきます。教会を建て上げるということは、これ程までに重要なのです。