人間関係の癒しと回復①「人間関係の癒しと回復」創世記1:24-28

ある方が“人間の悩みの9割以上が人間関係に起因している”と言われ、“その人間関係のほとんどが夫婦関係に起因している”という文章を見て“えっ、そんなに!”と思いましたが、考えてみるとその通りだと納得しました。とすれば、人間関係や夫婦関係を解決しなければ、問題や課題を解決しても、また同じ事が起こってしまいます!根本的な解決をしなければ、問題や課題にいつも対処しなければなりません。対処療法ではなく、根本的な解決をして、いっしょにより良い関係の築き、新しい夫婦、家族、地域となり主の喜びが満たされることを期待して、このシリーズを始めることにしました。HCC牧師が書かれた文章を読んでから、メッセージを聴いていただきたいと思っています。

1.夫婦:神のかたち

社会を構成する最小単位は、家族です。家族の要は夫婦です。夫婦が幸せならば、家族も地域も社会全体が幸せになります。神は最初に「神は人をご自身のかたちとして彼(アダム)を創造し、男と女とに彼らを創造された」とあります。その両者の関係でなく、“夫婦”であったのです。神が創造された最初の人間関係が“夫婦”なのです。ですから、“夫婦関係”がすべての人間関係の源なのです。そして、その夫婦に子どもが生まれる様にされ、夫婦関係の中で養い育てられ、人間として整えられるよう神は意図されたのです。

神が天と地を創造された時、見て“非常に良かった”とあります。しかし、一つだけ良くないものがありました。“人がひとりでいるのは良くない”のです。そこで神は、“ふさわしい助けて” として女であるエバを造られ、アダムの所に連れて来られたのです。アダムはとても喜び“私の骨からの骨、肉からの肉”と表現しました。神は、そのアダムとエバを“夫婦”とされ、その関係こそ“神のかたち”なのです。神のかたちは、人格であり、その本質が交わりなのです。だから一人でいるのは良くないのです。

2.なぜ、夫婦なのか

神のかたちとしての夫婦の在り方として、聖書は “それゆえ男はその父と母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となる”と言われました。夫婦が一体となるためには“父母を離れ”、“結び合う”ことが不可欠です。しかし、現代では、父母から離れなかったり、結び合えなかったり、“夫婦が、一人になった方が良い”と言われたりして、人生が傷ついています。私たちはもう一度“ひとりより二人は良い”と、本来の祝福された夫婦関係を取り戻しましょう。人間関係を築く土台である夫婦が一体となるためには、夫婦は神の人格を現すために造られていること、夫婦が愛と信頼で結ばれているなら、神のかたち=神の人格=夫婦となり、この関係の中で子どもたちは育ち、その関係が受け継がれ、地域に定着して行くのです。

3.回復への道

良い夫婦関係を築くために知っていなければならない前提があります。夫婦関係は、肉体的、精神的関係だけでなく、霊的な関係、すなわち神の存在なしには成立しないということを知らなければなりません。現代は、神のかたちが傷つけられ、傷つけられた二人が夫婦となり、またその子どもたちが傷つけて行くという連鎖があります。この連鎖を断ち切ることができるのがキリストの十字架なのです。キリストの十字架は、隔ての壁を打ち壊すことができる唯一の道です。私たちは、十字架の力によって心の傷が癒され、その痛みから解放され、結婚への失望が希望と変えられ、夫婦関係が回復される事こそ霊的な関係の回復であり、勝利なのです。その勝利の秘訣が十字架を信じ、十字架の愛に生きることなのです。