導かれる神⑳ 「ただならぬ騒動の中で」使徒の働き19:21‐41
パウロは、御心なら訪問すると言っていた町エペソにやって来ました。それはエペソの町にいるクリスチャンたちを強めるためでした。彼の伝道旅行の軌跡を辿って見ると、第1次と第2次は福音が届いていない地域への宣教でした。第3次は、生まれて間もないクリスチャンの群れをしっかりと建て上げるためであったことが分かります。新たな働き人が起こされて教会は強められました。
今日の個所は、思いもよらない事態に直面した時の対処法を学ぶことが出来ます。思いもよらない事態の時には、私たちの弱さが表れます。
1. 御霊の導きに従うパウロ
パウロは、アジヤ州の中心都市エペソに2年余り留まりました。人々がキリストを信じ教会が建て上げられました。その結果、アジア地域全体に福音が伝えられ、各地に教会が建て上げられたのです。
エペソでの宣教が一段落した時、新たな導きを与えられ、第二次伝道旅行で訪れた
マケドニヤとアカヤに行く決断をしたのです。更にエルサレムに戻ってからローマへと行こうと計画したのです。これらは、パウロの計画というよりも御霊の導きとあるように、主の働きは常に神の導きが重要です。大切なのは、御霊の導きと神のご計画に従い、御心を担おうとする人が必要だということです。
今日、神様は水戸の地に教会を建てさせてくださいました。この地に、神はどのようなご計画を持っておられるでしょうか。それを担おうとする方はどこにいるでしょうか。教会は、いのちの継承と同じです。私たちで止めてはいけないのです。
2.エペソでの騒動
御霊の導きをいただいた矢先に、大変な事件が起きました。多くの人が主イエスを信じた結果、アルテミスの神殿の銀細工で生計を立てていた銀細工人デメテリオが憤り、訴え出たのです。
町中が大騒ぎとなり、パウロの同行者であったガイオとアリスタルコが捕らえられて危険な状況になりました。パウロは身を乗り出して解決しようとしましたが、神は別の方法、アジヤ州の高官や町の書記官を用いて事件の解決をされました。神は、クリスチャンだけを用いられるのではなく、そうでない人々にも働かれるのです。
3.騒動の中で現わされたメッセージ
エペソの町で起こった大きな騒動には、聖書に生きようとするときに直面する課題があります。私たちは「LOVEみと」をビジョンとしています。神の愛で地域に仕え、良きものを教会から発信し、地域の祝福となり人々が主イエスを信じることを願っています。
もしその結果多くの人々が信じて、神社やお寺からクレームが出たとします。私たちはどうすべきでしょうか。日本では“和を以て貴しとなす”が尊ばれます。福音によって軋轢が生じるよりも、和を大切にした場合どうなるでしょうか。イエス様は「わたしは平和をもたらすためではなく、剣をもたらすために来た」(マタイ10:34)。どう理解しますか。“和を以て貴しとなす”は、“和”を乱してはならないではなく、違った人々の意見に耳を傾けることです。人の和ではなく、神の御心を求め、真理に従って生きましょう。